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数学と統計

​数学や統計は難しいものという意識を持っている人が多いと思いますが、これはいい先生に教わらなかったからなのかもしれません。私は8年間、大学院や企業セミナーなどで統計の講義をしてきましたが、「山川先生ほどわかりやすく統計を教えてくれた先生はいない」という評価をよく頂戴しました。私が統計を分かりやすく教えることができているとすれば、それは私が数学者でも統計学者でもない、ド素人だからだと思っています。つまり、数学や統計が苦手な人の気持ちがよく分かるのです。すぐできる〇〇とか××の基礎とか、いかにもわかりやすそうな書籍はいくらでもあるのですが、いきなりΣや行列や固有値が出てきたら、数学が苦手な人はたちまちフリーズしてしまうのです。

「数学と統計」では、社会人がデータ分析を行うのに最低限必要だと思う分野に限って、わかりやすく解説したいと思っています。

和音と音階

【和音について】

統計では、(単変量解析)→(2変量解析)→(多変量解析)という順番で学ぶのですが、音も(単音)→(2音)→(3音)→(4音)・・・のように難しくなっていきます。
単音では、音の3要素である「大きさ」「高さ」「音色」が議論されます。物理学的にいえば、大きさは「振幅」、高さは「周波数(波長)」、音色は「波形」ということになるわけです。音叉の音のような混じりけのない波形はSINカーブをしていますが、人の声などは非常に複雑な波形をしています。
​和音というのは、高さの異なる複数の音が同時に鳴って響く(ハモる)状態をいいます。3和音が和音の基本なのだと思いますが、3和音は2和音にもう1つ音が足されたと考えたほうが合理的ではないかと思い、まずは2和音について考えてみたいと思います。2和音の基本は短3度と長3度。「ド」と「ミ」は長3度で、「ド」と「ミ♭」や「ミ」と「ソ」は短3度ということになります。
3和音はこの長3度に短3度を足した「ドミソ」などと、短3度に長3度を足した「ドミ♭ソ」のほか、組み合わせとしては4種類しかありません。これをコードネームでいえば、C(シー)とCm(シーマイナー)になります。残りの2つは短3度に短3度を足したものはCdim(シーディミニッシュ)、長3度に長3度を足したCaug(シーオーギュメント)といいます。この4つは和声学では、長3和音、短3和音、減3和音、増3和音といい、同じ意味です。実はもう1つCsas4(シーサスフォー)というCの真ん中の「ミ」の音を「ファ」に吊り上げた(suspendした)「ドファソ」という和音もありますが、このあたりは4音、5音などのお話しとともに、後で触れたいと思います。

【音階について】

次に音階について触れたいと思います。私は子供の時からピアノを習っていたので、音階というのは何の疑問もなく、ピアノの音階がすべてだと思っていました。ところが、大人になってヴァイオリンニストと話す機会があったときに、ヴァイオリンでは和音によって同じ「ミ」や「ソ」では音の高さが違うという話を聞き驚愕したのでした。しかもピアノの和音というのは、実はハモっていないということらしく、その時初めて「平均律」という意味を知ったわけです。バッハの「平均律グラヴィーア曲集」などで言葉だけは聞いたことがあったのですが、詳細な意味は全く知りませんでした。簡単にいえば、オクターブを12に均等割りした音階ということになるのでしょうが、これは物理学的にも非常に興味深く、今後ゆっくりと解説していきたいと思っています。

コード理論と和声学

クラシックを勉強していたかたの多くが、コードは分からない、和声は習ったけれども覚えてないと言われます。私は中途半端にクラシックのピアノを習い、その後独学でギターなどでコードを学びました。そして、最近になって和声学を勉強しているのですが、コード理論と和声学には近い概念だけれども違うということが分かってきました。ここでは、コード理論と和声学がどのような関係になっていて、どのように理解すればよいのかを紐解いてみたいと思います。